甘秋:かんしゅう

来歴:「新秋」×「18-14」の選抜実生
果実の甘渋性は完全甘柿である。果実成熟期は早生で「伊豆」と「松本早生富有」の中間の時期である。果形は扁平で、果実重は「松本早生富有」より小さく「伊豆」と同程度である。果皮色はあまり赤くなく、育成地では果頂部のカラーチャート値で5.9程度である。適熟果の肉質は緻密で、果汁の多さは中程度である。糖度は高く、育成地では「伊豆」より2.8度、「松本早生富有」より1.5度高く、赤道部で18度程度であり、食味は良好である。果頂部は果底部よりやや早く成熟する傾向がある。日持ち性は良く、育成地では常温で16日程度日持ちする。へたすき果、果頂裂果はほとんど発生しない。汚損果の発生が多く、雲形状汚損が多い。汚損果の発生率は、平均で約40%。樹勢は中程度で、樹姿は開張と直立の中間である。雄花を少し着生する。雌花の着生は多い。雌花の開花期は「松本早生富有」とほぼ同時期である。単為結果力が高く、種子形成力もかなり高いので、生理落果は少なく、結実は安定している。甘秋
かんしゅう

「種苗法登録果樹品種一覧」より